Micro Mouse History Section Three 戦い終って

Last Update:05/03/1997

結局、新しいマウスにするつもりが三日酔いの改造で終ってしまった。新しいマウスに なるはずだったので、この日記のタイトルも「Sui-ko の歴史」だった。でも、 今は、「Mikka-yoi の歴史」に成っている。;-) また、1996年9月に中 部地区大会が開催された。このマウスも参加したが、あまり良い成績は残せなかった。 酔虎というマウスも製作し始めた事なので、三日酔の歴史をふりかえってみることにする。

三日酔い(Part2)を製作した当初から見ると、別物マウスになっている。改造ポイントを挙げると、

  1. バッテリーの変更(Part2改改で実施)
  2. モータドライバ(HIC)の変更(Part3改^3で実施)
  3. タイマの変更(DAC + VFC 構成へ、Part3改^3で実施)
  4. フレーム構造の改造(Part2改改で実施)
  5. メイン基板の作り直し(Part2改改で実施)
  6. (実績は無いけど、)従輪の変更(Part4で実施)
ほとんど、別物マウスでタイヤ、光センサを流用した。と言っても良いほどだ。:-) 個々の変更点について見ていく事とする。


バッテリーの変更

初期の頃の三日酔い(Part2)とか言っていた頃)では、4.8V 280mAh の組みNi-cd 電池を 2個直列で使用した。2Aで使うと0.1時間は持つ予定。たったの6分だ。まぁ、電池交換を 行なえば済むと言うことでこうなっていた。この頃の探索アルゴリズムは、単純左手法 を使い全面探索していた。この為、非常に効率の悪い探索を行なっている上、何らかの 問題を生じた時のマップリカバリーを行なっていない為、探索は一回で成功させなけ ればならない。
あまりにも効率が悪い為、1995年中部地区大会の迷路で探索に5分以上かかっている。 もう、バッテリーが持つかどうかの瀬戸際だ。実際、バッテリーNGでリタイアしている。もう少しましな電源を用意する必要がある。
1995年の中部地区大会の会場で、岩井さんのMika-Tシリーズ(ロボトレーサ)のどれかで、 Sony のLi-ion バッテリを使っているのを目撃し、高容量,軽重なのに惚れてこれに決めた。
そこで、Part2改改以降でSony Li-ion バッテリのNP-5xx を実際に使ったわけだが、色々問題が発生した。
  1. Ni-cd に比べ ものすごく高価(9〜10倍)
  2. Li-ion セル保護回路が内蔵されているので、引き出せる電流に限度がある。
  3. 直列使用は危険。放電終了間際にパック間のバラツキがあると、保護回路が 壊れる(で、そのパックは使えなくなる。とても高いのにぃ)。同じ理由で並列使用も危険?
  4. 購入時期により、細かい仕様が変わっている。ルール上同一仕様のバッテリのみ、 使用可なので、これは痛い。一気に大量購入が必要。
使用上一番困るのが、2の電流制限がある事だ。実測で、大体2Aが保護回路が動作する 点。ステッピングモータをドライブするのには、少し物足りない。DCモータでは、 井谷氏のNoriko が使用しているので、問題ないようだが。
これで、電源の心配は無くなったわけだが、いかんせんランニングコストが高いのは 頂けない。酔虎では、まともなNi-cdを使う事にした。

モータドライバ(HIC)の変更

三日酔い(Part2)ではモータドライバ基板が、モータ前側にあった。 これを、三日酔い(Part2改改)で、上面壁光センサとCPU基板の間に移動し、バッテリを Li-ion 化した。かなりバランスが悪いので、Part3改^3で作り直し、モータとCPU基板 との間に押し込んだ。この時、モータドライバ(HIC)をサンケンのSLA7026Mから、 SLA7024Mに変更。変更ついでに、電流制限の閾値を切替えられる様にした。
なぜかSLA702xは、高速領域で電流が流せないので、無理矢理電流制限の設定値を 変える様にした。が、あまりご利益はなさそう。Li-ionバッテリが危険になっただけ。 ;-) あと、HICの変更もあまり関係なさそう。

タイマの変更((DAC + VFC 構成へ)

三日酔いのCPUは全シリーズを通して 東芝TMPZ84C015 を使っている。この中には、 Z80CTCが入っているが、すべて8Bitのカウンタ・タイマだ。カウント値が小さくなると相対的に変化量が大きくなるので、カウント値が小さな所では制御しにくい。
#制御しにくいとは言え、Part3改^3前まではZ80CTCのみでマウスを制御していた。
DAC(AD7224) + VFC(AD654)の組合せは、井口氏のPhoenix I で実用化され Super Mappiy Kit用の 幻のEasy Driveで使用されている。有名所では、名古屋工学院なマウスでも 使われている。この構成の良い所は、VFC設定用ポテンションメータでアナログ的に 速度変更が出来ること。プログラム等の設定はそのままで、VFCの設定をアナログ 的にジワッと変えると速くも遅くも出来る。なかなかこれは便利。

フレーム構造の改造

モータドライバ基板を移動したのをきっかけに、CPU基板を固定している位置をより後ろへ ずらした。取り付け穴をあけただけ。あと、Li-ionバッテリが乗っかる様に、あっち こっちをガリガリ削った。;-)

メイン基板の作り直し

あまりにもバラックな基板構成だったので(見てくれが悪い)、タイマの変更を契機に 作り直した。あいかわらず、CPU基板はSuper-AKI80 を使っているので、それと同サイズ のユニバーサル基板をメイン基板に使った(残念ながら紙エポキシなので気にいってない)。ここに、5Vを作る降圧型DC-DCコンバータ(サンケン SI-8221L,MAX 400mA)等を全て 実装した。Super-AKI80とは、50pinヘッダx2 を経由して接続。結構コンパクトにまとまった。

従輪の変更

このマウスでの実迷路での実績は無いが、名古屋工学院なマウスが使用している形式 を採用した。板バネを使用し、振動吸収用の防振ゴム(ソルボセイン+すき間テープ)を板バネと底板間に挟んでいる。例のごとく、板バネと床面との間にはカグスベールを はっている。この構造で一種のダンパーを形成している。これで多少の段差にも対応 出来ると思われる。

戦い、終って。。

1996年中部地区大会が、09/29/1996に開催された。結果、5位。
探索走行を無事終了後、2ndトライを始める。3rdトライ以降、速度設定を上げるが 結果に反映されない。どうもいじるパラメータが良くなかったようだ。
初級者大会での中部サーキットの結果に比べ10秒近く遅くなっているのは気のせい では無いと思う。初級者大会では、DAC+VFC 一段のみで全ての加減速を制御していたが、中部地区大会では DAC + VFCの後段のカウンタについても加減速制御を行なっていた。結果的に、プログラムが複雑になり、総合加速度が落ちただけだったようだ。
#どうやって戻すのだろうか? プログラムインタフェースは同じなので、古い奴を 持って来るだけか?
スラローム走行が出来ていない。出来るようになれば、劇的に速度UPが期待出来る。 基本アイデアは有るのだが、どうも細かいパラメータの計算方法が判らない。
新しい強力なステッピングモータ(SANYO 103H546-0440,3.15V 1.0A ホールディング トルク 1.5 kg・cm)が手に入ったので、今度こそ新しいマイクロ・マウスを作成する 事にした。
#その節はお世話になりました。>名古屋工学院 長谷川先生

これにて、おしまい


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