Micro Mouse History Section ZERO 誕生前夜

なぜか、定時のチャイムが鳴っているのに黙々と仕事をこなしていた。 いつもは鳴る前には NetNEWS Readerが起動されているのに。突然、席を 立ったかと思うとコピー機に急ぐ。Memoのコピーを一部とり、立ち話し ているグループリーダに黙って渡す。そして一言。。。。。

「お先に失礼します!」

そして、彼はカメラ店へ足速に向かう。途中すかさず、キャッシュディス ペンサーで軍資金を調達するのは忘れていない。カメラ店の二階がビデオ 関連機器の売場だ。Handycam(tm)用Li-ion Battery 二本組とそれ用のBattery Chagerを握りしめていた。

「これで、取り敢えず電源系は完全だ。」とボソリとつぶやいた。

地下鉄に乗り込むと、彼は上前津へ向かった。上前津から大須のパーツ ショップは近い。タケイ ムセンへ入ると同時に噂の z80 4倍速チップを使ったワンボードマイコンを探し始めた。しばら くしてこのCPUは川崎製鉄の開発したものだと知った。チップ内部には MMU が実装されており1MByteの空間がアクセス出来る様になっている。見回すと 完成品とキット品がある事が分かった。彼は自由度が高いキット品を選ん だ。これはSYSTEM LOADが発売しているものである。多少の不安を覚えつつ、 これと1MBit S-RAMを購入した。

自宅へ向かう為、地下鉄にのりこんだ。その中でキットの説明書を取り 出す。不安は的中したようであった・・・

「う、、必要な資料が完全でない。。。」

そう、システムが要求するROM,RAMのアクセスタイムが記述されていない。 しかも、それに必要なタイミングチャートもない。彼は困り果てているよ うだ。川崎製鉄というマイナーなメーカのデータシートは彼の職場にある はずもなかった為だ。こうなったら、メーカに直接資料請求するしかない。

昨日行われた、95年中部地区大会 Micro Mouse競技会 で彼は悔し涙を飲んだ。 不幸なことに、一次探査時にセンサを迷路壁に引っかけてリタイヤ したのだった。なぜかそこだけ迷路設置時に壁が浮いてしまったようだ。 彼らのMouseは調整不足でセンサの一部を壁をこするりながらの走行をし ていた。リタイヤの後、 Batteryを替えて再度一時探査に望んだ。不運 というのは続くもので、今度は探査途中で Battery切れ。迷路全区画を左 手法で全て探査するアルゴリズムを取っていた為、一時探査に5分以上を 要するのっだった。ここで望みは絶たれたのだった。

「今年こそは完走したかった。」、可哀想である。

こんな事があってか、Li-ion Batteryや高速CPUを入手したのだろう。 次の目標は 95年全国大会だ。頑張れ 三日酔 開発チーム。でもなぜ、 三日酔 なのだろうか? こんなネーミングセンスはどっからやってきた のか? 理解不能だ。

彼らの開発課題は、

の二点に絞られるはずだ。まず、これが出来てからチューニングを始 めるべきだ、と思う。

全国大会まで時間がないぞ。研究や仕事とMouse開発のバランスを取って 頑張るんだ。夜明けは近いぞ。

----- To be continue -----